宗廟祭礼
宗廟祭礼は宗廟で朝鮮時代の儒教礼法に従って王と王妃、皇帝と皇后に祭祀を行う儀礼で、五礼儀のうち吉礼に属する。宗廟祭礼は王が自ら行う最も格式が高く大きな祭祀で、王及び王世子、親族、文武百官などが参加した。正殿では四季の各初月に定められた日と臘日(冬至後の第3の未日)を合わせて一年に5回、永寧殿では春・秋の決まった日に2回祭礼を行った。この他にも洪水、日照り、病気、戦争、自然災害などがあった場合と冊封、冠礼、婚礼、凶礼、薦新(新しく収穫した果物や穀物を先に祠堂に捧げて先祖に感謝の意を伝える礼)や薦禽(狩猟して捕まえた獣を先に捧げる礼)などがある場合も宗廟で告由祭を行った。宗廟祭礼の祭器は邊、豆、簠、簋、爵などがあり、祭物(料理)は犠牲(牛、羊、豚)、穀物(米、黍、もち黍など)、餅、塩辛、果実などがある。現在は毎年5月第1日曜日と毎年11月第1土曜日に宗廟祭礼を行っている。